Translate

2014/01/10

Milano, Zona Stazione Centrale

ミラノ中央駅付近の家からPhotosynthで写真を撮ってみた。
正面の側壁が見えるホテルらしき建物はほぼ完成しているものの何ヶ月も工事がストップしている。施主に経済的な問題でもあったのだろうか。
将来起こりうる隣地の開発のため側壁に開口を設けれなかってにしても通りに対して威圧感があり、他に何か施しようがなかったのかと考えてしまう。特徴のないビジネスホテルのような外観である。



中央駅の正面広場から僕の家があるNapo Torriani通りに入るコーナーにある工事現場。
老朽化していた建物(50年代にM. Baciocchiによって設計された)の大部分を取り壊してDuca d’Aostaというホテルを立て直すというプロジェクトらしい。

取り壊し前の Hotel Duca d’Aosta
完成イメージ
©onsitestudio
コンペで勝ったのはミラノにあるOnsiteという建築事務所で一階には取り壊し前の建物を踏襲して二層吹き抜けのポルティコが設けてある。取り壊し前はそのポルティコ空間がホームレスの人達の寝床となっていたが、新築されたら変わるのだろうか。
赤い骨材の入ったガラス繊維強化コンクリート、GFRCのプレハブパネルでファサードを形成することで一部保存されている50年代の建物と連続性を持たせようという試みであるらしい。チッパーフィールドのいくつかの建築にも似た雰囲気も感じるが、おそらくはM. Baciocchiの建物の改築として(実際はほぼ新築)設計されたものであって、シンプルで細いFasciaなどのデザインコードを踏襲した結果であると思う。

Hotel Excelsior Gallia
同じく中央駅広場に面したExcelsior Galliaというホテルも最近一部(写真左側)改築してほぼ完成しているみたいだ。既存建物が様式建築であり連続性を持たせて改築するのは難しいとは思うが、新しくできた部分はオフィス建築みたいで既存建物、広場と何の関連性も感じない。パネルも光沢性のあるものを使っていて色も微妙である。
ここ数年ミラノで流行っている(と思う)ランダムなファサードと色使い(Sauerbruch Huttonあたりから影響を受けてるんじゃないか)、内部空間と何の関係もないただのファサード遊びのような建物をこんな重要な場所に作って良いのだろうか。

既存建物の時代背景も違うだろうが、現代における異なった二つの改築事例が中央駅広場から見れ面白い。

ピレリビル最上階から現場を見る